前作の 幻燐の姫将軍 では、リウイとイリーナが出会い紆余曲折の末に
心を通わせてお互いを好きになって結ばれた 2 人ですが今作では、環境や
種族の違いからの対立によって 2 人はすれ違ったりしますし、意図的にか
どうかは別にして、かなり終盤までイリーナに魅力を感じるシーンが少ない
様に私は感じましたね。そして、その隙を狙うかの如く中盤から終盤に
かけての様々なキャラクター達のリウイへの感情が描写されます。これを
見ると、どうしてもメインヒロインであるイリーナ以外の女性を好きになっても
仕方がないと思います。しかしそちらの方ばかりに気を取られ過ぎて、もし
ロウルートに入れなかった場合にはイリーナは姉の手によって命をおとして
しまいます。私は初回プレイ時に中立ルートに入りイリーナ以外の女性が
好きになってましたが「どうせ最終的にはイリーナが良い所を持っていって
いくんだろうな」と高を括っていました。そしてイリーナが命をおとした時に
「ああ、イリーナ以外の女性を好きになってしまった罰だな」と一瞬本気で
思いましたね(まあ、実際はロウルートに入って特定の条件を守れば側室が
何人だろうとイリーナは助かりますが)だからこそ 2 週目をロウルートで
クリアした時の最後のリウイとイリーナのイチャイチャを見た時は本当に
報われた と感じましたし、私が今までプレイしてきたすべてのエロゲの
中で最も
感動した エンディングで
1 番好き と自信を持って言えます。
それに比べるとカオスルートはどうしても見どころが少ないですね。ここは
流石に擁護出来ませんね。あえていえば
魔王らしさ を全面に押し出した
関係で凌辱シーンが多かった所とディアーネの魅力が出ていたぐらいが
良かった点ですかね(それよりもカオスルートだと姫神の神珠が手に
入らないのが痛い)中立ルートの方はイリーナ以外の女性キャラクターの
個別エンディングが見られますが、ここに 1 つ文句を言いたい。どうして
ラージャの個別エンディングが無いんですか! と。物語の終盤ラージャが
リウイに長年の想いを告白しHシーンまで用意したならキチンと責任を持って
個別エンディングを作らんかい! と。まあ、そんな不満はありましたけど
他の各女性キャラクターの個別エンディングは、それぞれ良かったですね。
特にシルフィアは、もうなんて言うかね。出会いなんてそれこそ最悪だった
ですし、本来なら絶対に交わる事の無い道を歩むはずだった 2 人が出会い
リウイの進む理想を信じて自らの命を失ってしまう事を知りながらそれでも
騎士としてリウイの為に剣を振るう。そして最終的にはリウイとの子供を
作りその子供をリウイに託し自らの神格を返上しその生涯を終える。この
結末はある程度予想できましたが、イリーナを失いそしてまたシルフィアも
失ってもリウイは、理想の為に未来を突き進んでいくこのシーンは中々に
心を揺さぶりました 。個別エンディングは、それ以外だとやっぱりティリと
ペテレーネが印象に残っていますね。どちらも基本的にはイリーナを失った
リウイに対して優しくそっと寄り添う形ですけど、このエンディングのシーンに
限れば、ペテレーネの方がより深くリウイに寄り添っていると思います。その
代わりにティリは物語の中盤から終盤にかけての灯台での連続イベントが
良かったです。このイベントの最後でティリはリウイと初めて出会った時の
事を思い返します。何せティリにとっては初めての事で、リウイにとっても
初めての相手でしたしね。このアドバンテージは他のどの女性キャラクター
でも覆す事は出来ませんし、ティリと出会った事によってリウイの進む道に
大きな影響を与えましたからね。そんな過去の思い出を振り返る 2 人の
このシーンもお気に入りの 1 つです。