幻燐の姫将軍 2



初めに
一応、幻燐の姫将軍 2 と書きましたが、パッケージは 幻燐の姫将軍 U と
 
表記されていましたね。どっちが正しいんですかね? まあ、それはさておき
 
私はこの作品には 異常な程 思い入れがありますので、かなり 感情的
 
なっています。それから 幻燐の姫将軍 の ネタバレ も一部ありますので
 
その事をご理解頂いた上でそれでも良いと言う方のみお読み下さい。

総評
私の中ではエロゲの中での S ・ RPG の 最高傑作 です。数少ない
 
20周 以上の周回プレイをした作品でもあります(この作品以外では
 
とらいあんぐるハート3のフィアッセの個別ルートぐらいですかね。
 
それだけの回数をしたのは)グラフィックはお世辞にも良いとは言えず
 
音楽だって、ずば抜けて優れているわけでもありません。それでも
 
主人公のリウイを中心に様々な 想い が複雑に絡み合った人間関係は
 
見ていて、様々な感情を感じましたし、中立ルートの各キャラクター達の
 
エンディングは、切なさの中にも 未来や希望 を感じました。ティナや
 
シルフィアにペテレーネは特にそう感じました。まあ、そんな気持ちを軽く
 
吹き飛ばす程にイリーナとのエンディングは 素晴らしい と思いますが。
 
あの 全てが報われた瞬間 こそ何物にも代えがたいと私は思います。

シナリオ
前作の 幻燐の姫将軍 では、リウイとイリーナが出会い紆余曲折の末に
 
心を通わせてお互いを好きになって結ばれた 2 人ですが今作では、環境や
 
種族の違いからの対立によって 2 人はすれ違ったりしますし、意図的にか
 
どうかは別にして、かなり終盤までイリーナに魅力を感じるシーンが少ない
 
様に私は感じましたね。そして、その隙を狙うかの如く中盤から終盤に
 
かけての様々なキャラクター達のリウイへの感情が描写されます。これを
 
見ると、どうしてもメインヒロインであるイリーナ以外の女性を好きになっても
 
仕方がないと思います。しかしそちらの方ばかりに気を取られ過ぎて、もし
 
ロウルートに入れなかった場合にはイリーナは姉の手によって命をおとして
 
しまいます。私は初回プレイ時に中立ルートに入りイリーナ以外の女性が
 
好きになってましたが「どうせ最終的にはイリーナが良い所を持っていって
 
いくんだろうな」と高を括っていました。そしてイリーナが命をおとした時に
 
「ああ、イリーナ以外の女性を好きになってしまった罰だな」と一瞬本気で
 
思いましたね(まあ、実際はロウルートに入って特定の条件を守れば側室が
 
何人だろうとイリーナは助かりますが)だからこそ 2 週目をロウルートで
 
クリアした時の最後のリウイとイリーナのイチャイチャを見た時は本当に
 
報われた と感じましたし、私が今までプレイしてきたすべてのエロゲの
 
中で最も 感動した エンディングで 1 番好き と自信を持って言えます。
 
それに比べるとカオスルートはどうしても見どころが少ないですね。ここは
 
流石に擁護出来ませんね。あえていえば 魔王らしさ を全面に押し出した
 
関係で凌辱シーンが多かった所とディアーネの魅力が出ていたぐらいが
 
良かった点ですかね(それよりもカオスルートだと姫神の神珠が手に
 
入らないのが痛い)中立ルートの方はイリーナ以外の女性キャラクターの
 
個別エンディングが見られますが、ここに 1 つ文句を言いたい。どうして
 
ラージャの個別エンディングが無いんですか! と。物語の終盤ラージャが
 
リウイに長年の想いを告白しHシーンまで用意したならキチンと責任を持って
 
個別エンディングを作らんかい! と。まあ、そんな不満はありましたけど
 
他の各女性キャラクターの個別エンディングは、それぞれ良かったですね。
 
特にシルフィアは、もうなんて言うかね。出会いなんてそれこそ最悪だった
 
ですし、本来なら絶対に交わる事の無い道を歩むはずだった 2 人が出会い
 
リウイの進む理想を信じて自らの命を失ってしまう事を知りながらそれでも
 
騎士としてリウイの為に剣を振るう。そして最終的にはリウイとの子供を
 
作りその子供をリウイに託し自らの神格を返上しその生涯を終える。この
 
結末はある程度予想できましたが、イリーナを失いそしてまたシルフィアも
 
失ってもリウイは、理想の為に未来を突き進んでいくこのシーンは中々に
 
心を揺さぶりました 。個別エンディングは、それ以外だとやっぱりティリと
 
ペテレーネが印象に残っていますね。どちらも基本的にはイリーナを失った
 
リウイに対して優しくそっと寄り添う形ですけど、このエンディングのシーンに
 
限れば、ペテレーネの方がより深くリウイに寄り添っていると思います。その
 
代わりにティリは物語の中盤から終盤にかけての灯台での連続イベントが
 
良かったです。このイベントの最後でティリはリウイと初めて出会った時の
 
事を思い返します。何せティリにとっては初めての事で、リウイにとっても
 
初めての相手でしたしね。このアドバンテージは他のどの女性キャラクター
 
でも覆す事は出来ませんし、ティリと出会った事によってリウイの進む道に
 
大きな影響を与えましたからね。そんな過去の思い出を振り返る 2 人の
 
このシーンもお気に入りの 1 つです。

グラフィック
結構古い作品(2003年発売)なんで絵のクオリティーは低いですね。まあ
 
ぶっちゃけ最近の作品と比べると雲泥の差ですね。流石にこればっかりは
 
どうしようもないですね。

音楽
オープニングの 導かれし魂の系譜 はサビの部分が特に印象的ですね。
 
ロウルート以外でゲームを一度クリアしてから改めて聞くと、より深く
 
感じると思います。それ以外だと 闘将戦記 やこの腕に抱くもの が
 
記憶に残っていますね。特に 闘将戦記 は通常戦闘時のBGMと言う
 
事もあって、はっきり言えば飽きるほど聞いていますが、この作品の
 
中でもトップクラスに入る程好きですね。

キャラクター
この作品で出てくる姫の中では、ダントツでイリーナが好きです。と言うか
 
様々なゲームを クリアした後に彼女を超える程 好きになったヒロインは
 
誰一人としていないです(唯一、とらいあんぐるハート3のフィアッセが
 
並びかけたぐらいです)彼女と主人公のリウイとの出会いから、考えを
 
ぶつけ合い、気持ちを通わせ、互いに惹かれ合い、結ばれる。ここまでが
 
前作でここから考え方の違いにより少しずつすれ違い、心が離れていく。
 
そしてロウルート以外での死別。ここで、イリーナを失って初めて、彼女が
 
いかに、リウイの心の支えになっていたか分かります。オープニングの
 
サビの部分の「いつかは幸せな日々が訪れる事必ず叶うと信じていた」と言う
 
内容もまさしくリウイの心情を表していると私は思います。だからこそ、例え
 
否定されようともロウルートのリウイとイリーナの幸せな日常はとても眩しく
 
幸せな日々が訪れと言えます。そこに至るまでのイリーナのリウイへの想いや
 
行動。献身。やり取り。どれも好きですね。たとえ 思い出補正 と言われても
 
私の中での 1 ヒロインは彼女です。主人公のリウイについては、少々
 
評価が難しいですね。個人的にはカオスルートのリウイはそんなに好きじゃ
 
ないんですよね。凌辱の数々を繰り広げたいなら最初から、そう言う主人公で
 
作品を作った方が面白いと個人的には思います。そもそも、幻燐の姫将軍 と
 
言う前作を経ての今作ですからね。その下地を崩さず、かつ、リウイの魅力を
 
損なわずにと言う両立は難しいと思います。登場人物の中で他に好きな女性の
 
キャラクターは、ラピス、リン、シルフィア、ペテレーネ、カーリアン、あと
 
ティナ、ラージャ、ティファーナ辺りですね。流石に全てのキャラクター達の
 
魅力を 1 つずつ書いていくと長くなるので簡単に魅力を紹介すると、ラピスは
 
その物静かなお姉さんな所。リンは前作のイリーナに通じる所のある少しずつ
 
リウイを好きになっていく所とポンコツな所。シルフィアは後半からの怒涛の
 
イベントの数々で最後の個別ENDでの消滅。間違いなく一番心に残った個別END
 
ですね。ペテレーネは最初から最後までリウイにつき従ってきた従者だったの
 
ですが、物語中盤で自らの意志でリウイの元を離れとある村の為に行動する
 
彼女は今までと違い確かな成長を感じられる良いシーンだったと思います。
 
また、個別ENDでのリウイの傍に寄り添うシーンも良かったです。カーリアンは
 
ミオと言う存在が彼女の運命を動かしてある意味割を食った感じはありますが
 
彼女の長年の想いや気持ちが分かる再開のシーンでは、中々心に来る物が
 
ありましたね。ティナはやっぱり灯台での連続イベントの最後が中々印象的
 
でしたね。ああ言う風に乱れるティナも可愛いと思います。ラージャは連続
 
イベントの最後に自らの気持ちを伝えるシーンが印象に強く残っていますね。
 
てか、やっぱり個別ENDが欲しかったですね。最後にティファーナについて
 
ですが、些細な出来事がきっかけで出会い、互いに正体を隠して何度も
 
顔を合わせ、そして戦場で敵として再開すると言う正に王道なやり取り。
 
性格も素直で真っ直ぐな上、純情で一途と言うまさしく姫騎士(厳密には
 
姫とは呼べないけど)とても可愛いと思います。ちょっと雑になりましたが
 
キャラクター達の魅力紹介は以上です。

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